“情涙”の読み方と例文
読み方割合
じょうるい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「——十手捕縄をもつ人間は、鬼のごとく無慈悲なものと思われているが、人間みなあく、人間皆善、情涙じょうるいには誰も変りはない」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あれ程な男も、今は、目睫もくしょうにせまった当惑と、足もとの情涙じょうるいに、意気地もなくうろたえて、手を合して、拝まないばかりに。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼らにも本来の情涙じょうるいはあったのだ。また親があり情婦があり子がありいろんなきずなもあったのだ。それへの何かに触れるいとうたとについ真情が流れ出てしまったものだろう。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)