悲愁ひしう)” の例文
幾年間いくねんかん女の身一人みひとつで生活と戦つて来たが、今は生命いのちひとしい希望の光もまつたく消えてしまつたのかと思ふとじつへられぬ悲愁ひしうおそはれる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
はかなみて投げにし戀のおもかげの悲愁ひしうさそひて來るゆふべかな
短歌 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)