ひるん)” の例文
自分で合点の行かぬほど気がひるんだ、何でも今が、恐ろしい秘密のあらわれ来る間際に違いない、人生に於ける暗と明との界であろう、先生の此の次の言葉が恐ろしい、恐ろしいけれど又待ち遠い
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
少し気がひるんだけれど、素より幽霊などの此の世に在る事を信せず、殊には腕力も常人には勝れ、今まで力自慢で友人などにも褒められて来た程だから「ナアニ平気な者サ」とわざと口で平気を唱え
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)