怪焔かいえん)” の例文
さかずきを持ちながら、三人がひとしく空をふりあおぐと、こはなに? 狐火きつねびのような一怪焔かいえんが、ボーッとうなりを立てつつ、頭の上へ落ちてくるではないか。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、事実はどこまでも事実で、瞬間しゅんかんののち、またもや同じような怪焔かいえんが、こんどは籾蔵もみぐらへおち、つづいて外廓そとぐるわ獣油じゅうゆ小屋など、よりによって危険なところへばかり落ちてくる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)