循環じゅんかん)” の例文
八十馬の血液は、そのため、一時五体の循環じゅんかんを休止して、打撃をうけた箇所へ集まり、神経の火がそこから噴いたように
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
特に分業に転ずる時、一技において特にえる。同じ形、同じ絵、この単調な循環じゅんかんがほとんど生涯の仕事である。技術にまったき者は技術の意識を越える。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
かたに表わす事の出来ないイマジナリー・ナンバーや、無理数や、循環じゅんかん少数なぞを数限りなく含んで……。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
この歌は大勢の若い女の心持が全体を領しているのであるが、そこに一人の美しい男を点出して、その男を中心として大勢の女の体も心も運動循環じゅんかんする趣である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
また心臓と同じはたらきを持った内臓によって、血液を全身へ循環じゅんかんさせている。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この時には両肩りょうかたと両腕とでUの字になることが要領じゃ、いたずらにここが直角になることは血液循環じゅんかんの上からもまた樹液運行の上からも必要としない。この形になることが要領じゃ。わかったか。六番
饑餓陣営:一幕 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
宇宙意志というのが当たらなければ、人間もまた、太陽、月、星のごとき宇宙循環じゅんかんに約された運命に、どうしても動かされているといってもいい。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
国々から雑多な人間がはいりこむので、治安や国防上には弊害も眼にあまるほどあるが、織田家にとっても経済上この循環じゅんかんを禁絶するわけにもゆかなかった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)