御祭礼おまつり)” の例文
山は御祭礼おまつりで、お迎いだ——とよう。……此奴こやつはよ、でかきのこで、釣鐘蕈つりがねだけと言うて、叩くとガーンと音のする、劫羅こうら経た親仁おやじよ。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
七之助さんもとうとうその気になったと見えて、このあいだの夕方、神明様の御祭礼おまつりの済んだ明くる日の夕方に、わざと盤台をからにして帰って来たんです。
半七捕物帳:12 猫騒動 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
まさしの両親とも日本橋生れで、なくなった母親は山王様の氏子うじこ此家こちらは神田の明神様の氏子、どっちにしても御祭礼おまつりにははばのきく氏子だというと、魚河岸から両国のきわまでは山王様の氏子だったのが
いつでも村の御祭礼おまつりのように、遊ぶが病気やまいでござりましたが、この春頃に、何と発心をしましたか、自分が望みで、三浦三崎のさる酒問屋さかどいやへ、奉公をしたでござります。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)