御末みすえ)” の例文
おれも天津日子あまつひこの遠い御末みすえのひとりなのだ。たれが此土このどの地獄をいのるか。同じ御民みたみの苦しみを計るか。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
口の減らないじじいめが、何を痴事たわごとかしおる! 我が日本ひのもとは神国じゃ。神の御末みすえは連綿と竹の園生そのうに生い立ちおわす。海人あまが潮汲む浦の苫屋とまやしずまき切る山の伏屋ふせや、みなこれ大君おおぎみの物ならぬはない。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)