御子ミコ)” の例文
事實、刈り上げ祭り以外にも、神の來臨はあつたのである。此武塔神の場合に、御子ミコ神を隨へて居られるのは注意せねばならぬ。
八幡神の伴神でも、まだ御子ミコ神としての考への出ない前のものが、即、サイである。伴神が二つに分れて、既に服従したものと、尚、服従の途中にあるものとに分れた。
其は、地方の領家リヤウケの勢力下から逃げこんだ家の由緒を、完全に忘れ果てゝからであつた。其カミから持ち伝へた口立ての系図には、利仁・良文や所縁ツガもない御子ミコ様などを、元祖と立てゝゐた。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
初春の聖水は、復活の威霊の寓りとして、変若水ヲチミヅ信仰の起因となつたものである。天子のみ替りを以て、御子ミコの断えざる復活の現象と考へ、其を促す力を水にあるものと見たのである。