“後図”の読み方と例文
読み方割合
こうと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後図こうとをいかにすべきやなど考えているいとまもなかった。身は中国にあるが、勃然ぼつぜん、心はすでに敵明智光秀へ向き直っていた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おもむろに後図こうとを策しても晩くはないと云ふ腹なので、中々あきらめてはゐないのだつたが、でもそんなことは、無論塚本に対してもおくびにも出しはしなかつた。
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
わざと自動車に乗るのをさけて、あらかじめ日本橋のさるビルディングの七階に借りている、秘密の事務所に運び、そこへ落着おちついた上、おもむろに後図こうとの計をめぐらそうとしたのです。