往来いきき)” の例文
旧字:往來
それがサ……この画をSさんが僕に描いてくれた時分は、お互に山の上に居て、他に話相手も少いしネ、毎日のようによく往来いききしましたッけ。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
されどいかがしてこれを五一せいし得ん。只いへごとに五二暮をかぎりて堅くとざしてあれば、近曾このごろ国中くになかへも聞えて、人の往来いききさへなくなり侍るなり。
落草ぬすびとども道をささへて、行李にもつも残りなくうばはれしがうへに、人のかたるを聞けば、是より東の方は所々に新関しんせきゑて、旅客たびびと往来いききをだにゆるさざるよし。