彼我ふたり)” の例文
ねえ、貴方はひとの顔さへ見りや、ぢきに悪縁だと云ふのが癖ですよ。彼我ふたりの中の悪縁は、貴方がそんなにいはなくたつて善く知つてゐまさね。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「その縁の尽きないのが、究竟つまり彼我ふたりの身の窮迫つまりなのだ。おれもかう云ふ事に成らうとは思はなかつたが、成程、悪縁と云ふ者は為方しかたの無いものだ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「知れた事さ、彼我ふたりの身の上をよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)