弾込たまご)” の例文
前の一側が撃って、弾込たまごめするため、後列の一側が入れ代る間に、はや此方の岸へすがりついた敵は、直ちに、銃隊のふところへ跳びこんで来る危険があった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「八之丞、清三郎。いちいち弾込たまごめしていては手鈍てのろい。鉄砲を取り代え取り代え、弾のあるかぎり撃て」
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小銃の一斉音と、たまけむりをもってつつみ、銃手が弾込たまごめするあいだには
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、いっても、弾込たまごめや、つつの掃除に、暇がかかるので、鉄砲組もおよそ、三列三交代ぐらいになって、撃っては、うしろへ退き、次の列に、装填そうてんして待っているのが代って前へ進んでは撃つ。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
火縄ひなわを口にくわえ、一人は二度目の弾込たまごめをしているらしい。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)