峡水きょうすい)” の例文
甲山峡水きょうすいの守りは固いけれど、遺封いほうをついで、それに甘んじているべくは、余りに彼の胆略と武勇は、父以上に備わりすぎている。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
長江から峡水きょうすいに入り、舟行千里をさかのぼって、孔明の軍は、ようやく、涪水のほとりへ着いたのであった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
望み給え。そこは、四方みな嶮岨けんそといえ、ひとたび峡水きょうすいをこゆれば、沃野よくや千里、民は辛抱づよく国は富む。いまもし荊州の兵をひきい、ここを占むれば、大事を
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
張飛をその大将とし、峡水きょうすいの水路と、嶮山の陸路との、二手になってすすんだ。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
甲山峡水きょうすいけんなりといえ、嶮の破るるときは、一挙にしてついえの早いものです。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)