“山根”の読み方と例文
読み方割合
やまね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「うちの抱え芸者じゃが、あの翌る日に、急に、仕換しかえをするというて、「山根やまね」に変ったんで、妙なことに思うとった。こんな卑怯な芝居をしくさっとる」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
右のとまり山するは此地にかぎらずほかにもする所あり。小出嶋こいでじまといふあたり、上越後山根やまね在々ざい/\にてもするなり。すべて深山みやまにありて事をなすには山ことばといふありてこれをつかふ。
段々だら/\りの谿底たにそこに、蹲踞しやがむだやうな寺の建物が見え、其の屋根を見渡しに、ずつと向うの山根やまねちつぽけな田舎家がこぼれたやうにちらばつてゐて、那様あんな土地ところにも人が住むでゐるのかと思はしめる。
茸の香 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)