“山媽々”の読み方と例文
読み方割合
やまあば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ざる一枚散財さっせい、二銭にひゃくか、三銭さんびゃくだ、目の粗いのでよかんべい。)……いきなり、人混みと、ぬかるみを、こね分けて、草鞋わらじ飛出とびだして、(さあさあ山媽々やまあばが抱いて来てやったぞ)
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いが餅、饅頭の大づつみを、山媽々やまあばの籠の如くに抱いて戻ると、来合わせた電車——これが人の瀬の汐時で、波を揉合もみあっていますのに、晩飯前で腹はすく、寒し……大急ぎで乗ったのです。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)