“尾錠”の読み方と例文
読み方割合
びじょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、あの悪鬼の神謀——つまり、水が氷に変る際の、容積の膨脹を利用して、鍵金の尾錠びじょうを下から押し上げたからである。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
十五の時に、はかまをひもでめる代わりに尾錠びじょうで締めるくふうをして、一時女学生界の流行を風靡ふうびしたのも彼女である。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
私は自分の声で眼が醒め、一分間ほど怪訝な思いでソーボリの広い背中を、チョッキの尾錠びじょうを、肥ったきびすを眺め、それからまた横になってうとうとする。
(新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)