尽頭じんとう)” の例文
旧字:盡頭
けれども生命の流れは曠劫こうごうよりきたってみなもとを知ることあたわず、未来際みらいざいに流れてその尽頭じんとうを知ることができないのですよ。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
普賢ふけんの絶頂を目がけ走りのぼっているこの新熔岩流の尽頭じんとうからは、また黒褐色の一段と深い古焼ふるやけすなわち明暦三年の熔岩流がこれまた七、八町の間、急峻な傾斜面を見せて接続しており
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
ほどなく洲崎鼻すのさきばな尽頭じんとう、東より西に走り来れる山骨さんこつが、海に没して巌角いわかど突兀とっこつたるところ、枝ぶり面白く、海へ向ってのした松の大木の枝の上に、例の般若の面をかぶって腰うちかけ
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)