尻尾しりお)” の例文
疾く走る尻尾しりおつかみて根元よりスパと抜ける体なり、先なる馬がウィリアムの前にてはたととまる。とまる前足に力余りて堅き爪の半ばは、斜めに土に喰い入る。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
身の分限をしったなら尻尾しりおをさげて四の五のなしにお辰を渡して降参しろ。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かれわが尻尾しりおくわへて引きもどさんとす、われははらって出でんとす。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)