小札こふだ)” の例文
これなどはただ自分の名をいろいろと小札こふだに印刷して、それをできるだけ多くの堂宮どうみやの戸や柱にはってあるくだけで、刷毛はけのついた継竿つぎざおなどを用意して
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
小包郵便の宛書きや小札こふだの類までも、ていねいに保存するやうになつてゐた。
秋艸道人の書について (新字旧仮名) / 吉野秀雄(著)
彼はそのあとで、その人が脱いで行った小袖や肌着を畳んでは、それに遺書やら遺品も添えて小札こふだを付け、たんねんに紙縒こよりくくっていたのであった。——するとそのうち、潮田又之丞の番が来た。
美しい日本の歴史 (新字新仮名) / 吉川英治(著)