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寘
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お
ふりがな文庫
“
寘
(
お
)” の例文
されば心を収むるは霊地に身を
寘
(
お
)
くより好きは無く、縁を遮るは
浄業
(
じやうごふ
)
に思を傾くるを最も勝れたりとなす。
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
その声近くなる時猟夫虎の子一つを落す。母これを
銜
(
くわ
)
えて巣に
奔
(
はし
)
り帰りその子を
寘
(
お
)
きてまた猟夫を追う。また子一つを落すを拾い巣に伴い帰りてまた拾いに奔る。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
世には既に死したる人のわれ等の間に迷ひ來て相交ることありとおもへるものあり。われは今これに反して、獨り泉下に入りて身を古の羅馬人の精靈の間に
寘
(
お
)
きたりとおもひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
山陽は本郷の医者の家から、転じて湯島の商人の家に往つて、又同一の雰囲気中に身を
寘
(
お
)
いたことであらう。棭斎は当時の称賢次郎であつた。年は二十三歳で、山陽には五つの兄であつた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
もし旅行を仕て真実に自然に接したり野趣の中に身を
寘
(
お
)
いたり、幾分かにしろ修業的に得益しようと思ったなら、普通の旅行をしても左程面白い事は有りますまい。
旅行の今昔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
北尾辰宣の筆ならんてふ異体の百人一首に、十種の男を
品隲
(
ひんしつ
)
して白を第六等に
寘
(
お
)
き、リチャード・バートンはアラビア人が小唇の黒きを貴ぶ由をいった(一八九四年版『千一夜譚』注)。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
優しく人を
恤
(
めぐ
)
みがほなる天使、再會して相悦べる靈ども、
金笛
(
きんてき
)
の響に母の懷に俯したる
穉子
(
をさなご
)
など、いづれ自然ならざるなく、看るものは覺えず身を圖中に
寘
(
お
)
きて、審判のことばに耳を傾く。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
凝る氣を以て事に從ふは、譬へば氷を以て物と共に
寘
(
お
)
くが如しで、其の物能く幾干か變ぜんである。張る氣を以て事に從ふは、流水を以て物を
涵
(
ひた
)
すが如しで、物漸くに長大生育する。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
オーン子を独り冥界に
寘
(
お
)
くに忍びず、自分も往かんとて告別に一切の人水牛および諸樹を
招
(
よ
)
ぶに、皆来れどもアルサンクタンてふ人の一族とアルサイイルてふ水牛の一族と若干種の樹は来らず。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
寘
部首:⼧
13画