宿鳥ねどり)” の例文
黯青あんせいに光る空。白く光る水。時々ポチヤンと音して、魚がはねる。水際みぎはの林では、宿鳥ねどりが物に驚いてがさがさ飛び出す。ブヨだか蚊だか小さな聲で唸つて居る。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
黯青あんせいに光る空。白く光る水。時々ポチャンと音して、魚がはねる。水際みぎわの林では、宿鳥ねどりが物に驚いてがさがさ飛び出す。ブヨだか蚊だか小さな声でうなって居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
人目をはばかるのだから、忍びに忍んで潜入するのだが、いや、どうも、我折がおれた根気のいい事は、朝早くでも、晩方でも、日が暮れたりといえどもで、夏の末のあるなどは、ままよ宿鳥ねどりなりと
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)