容捨ようしや)” の例文
一度他の巣の蟻がこの酔ひどれを見つけた事があつたが、その折は少しの容捨ようしやもしないで、いきなり相手を啣へて水溜りのなかにり込んでしまつた。
「八、あの女だ。細工が憎い。女は美いが容捨ようしやのならねえ曲者だ」
頭のなかは空缶あきくわんのやうにからつぽだつたから、演説は一言一句その儘に入つて往つたが、几帳面な汽車の時間表は、首相の演説にも少しも容捨ようしやはしなかつた。