“実情”のいろいろな読み方と例文
旧字:實情
読み方割合
じつ25.0%
まこと25.0%
せいかく25.0%
まごころ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
善吉も今日ッきり来ないものであると聞いては、これほど実情じつのある人を、何であんなに冷遇わるくしたろう、実に悪いことをしたと、大罪を犯したような気がする。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
けれども、西宮が実情まことある言葉、平田が四苦八苦の胸の中、その情に迫られてしかたなしに承知はした。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
実情せいかくを申しますと何の可愛がる処か、自分の手に付けて遊ばせる振りをしては花札の手配りや、賽の目の数え方を仕込んだのがソモソモで、さような事には何の気もない、あどけないお熊が
嬉しい中に危ぶまれるような気がして、虚情うそ実情まことか虚実のさかいに迷いながら吉里の顔を見ると、どう見ても以前の吉里に見えぬ。眼の中に実情まごころが見えるようで、どうしても虚情うそとは思われぬ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)