嬉野うれしの)” の例文
陸路から伊万里いまり嬉野うれしのを抜ける山道づたいに辛苦艱難をして長崎に這入ると、すぐに仲間の抜荷ぬけに買を呼集め、それからそれへと右から左に荷をさばかせて、忽ちのうちに儲けた数万両を
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
樹の大なることしるべし。二里成瀬駅。(五十丁一里。)二里塚崎駅。一商家に休す。駅長の家の温泉に浴す。清潔にしてあぢはひ淡し。脚気、疝気をいやすといへり。三里(五十丁一里)嬉野うれしの駅。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わがやまひやうやく癒えぬとおもふまで嬉野うれしのの山秋ふけむとす
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
今でも九州嬉野うれしの線に、「嬉野」という温泉場がある。
江戸前の釣り (新字新仮名) / 三遊亭金馬(著)