姑女しゅうとめ)” の例文
姑女しゅうとめねとばされて、俄に起ちもできずにいたが、さっきから犬射ノ馬場の隅小屋すみごやで見ていた探題所の不浄役人の二、三はすぐ駈けつけて来て
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ふき姑女しゅうとめだの茗荷みょうがの子だのという言葉は他にもあるが、杉菜もそれと同様に肥後ではヅキボシノシンルイと呼び、またツクノオバと呼んでいる処もあるのである。
姑女しゅうとめさえ見兼ねた。
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
おそらくは婦人は姑女しゅうとめであり、妙子とよばれた妙齢の女性のほうは彼女の息子の嫁であったとみえる。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
姑女しゅうとめは身をふりしぼって、なおも異常な容子からめない嫁の名をよびつづけていたが、とつぜん、どっちからともつかず、かなしげな悲鳴がそこに流れたとおもうと
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)