女﨟じょろう)” の例文
聟どのが着座すると程なく、花嫁の寧子は、物吉ものよしの女とう世話女﨟じょろうに導かれて、聟どのの隣へ音もなく坐る。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
熊も熊、荒熊の如き武者修業の背後から、何の躊躇ちゅうちょもなく鎌の刃を引掛けたが、尊き女﨟じょろうの切下げ髪、紫の打紐うちひもにキリキリと巻いたるにさえ、焚籠たきこめてある蘭麝待らんじゃたいの名香。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)