“女車”の読み方と例文
読み方割合
おんなぐるま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
春が過ぎ夏がおとずれ、水郷の祭のよいであった。社詣やしろまいりの戻りの女車おんなぐるまがつづいて、いずれが筒井の車だか分らなかった。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
すると四条坊門しじょうぼうもんつじを、南へやる赤糸毛あかいとげ女車おんなぐるまが、静かに太郎の行く手を通りすぎる。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
するとまたこうから一つ、女車おんなぐるまました。こんどはまえのよりもいっそう身分みぶんたかい人が、おしのびでおまいりにたものとみえて、おおぜいのさむらいや、召使めしつかいの女などがおともについていました。
一本のわら (新字新仮名) / 楠山正雄(著)