女貌にょほう)” の例文
牛王院山(御殿岩)へは尾根伝いに一時間半で行かれる。日光の女貌にょほう山を小さくしたような山で、岩間には米躑躅こめつつじが多い。枝沢山に続く尾根を西へ辿れば雁峠へ出られる。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
関東の両大関とも云うき浅間山と男体山との間に限ってしまったが、男体の東には大真名子おおまなご、小真名子、女貌にょほう、赤薙などの日光山彙が続き、稍や離れて高原山、其右に大佐飛おおさび
望岳都東京 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
日光の町から馬返へ行く途中、眉を圧して聳え立つ女貌にょほう山や赤薙あかなぎ山の姿が、或は開けた谷間の奥に、或は繁った黒木の森の上に、電車の進行に連れて忙しく右手の窓から仰がれる。
秋の鬼怒沼 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)