奥歯おくば)” の例文
旧字:奧齒
のない口にきゅうに奥歯おくばがはえたような気がするほど若がえった口調くちょうだった。治安維持法というものを、彼女はよく知らない。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
あさから奥歯おくばがやめやがってな、あまいものはたべられんのだてや。」
牛をつないだ椿の木 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
だが、少し悲しいのは、なんとしても気をゆるさぬような村の人たちのことだ。それを男先生にこぼすと、男先生は奥歯おくばのない口を大きくあけて笑い
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
奥歯おくばのないらしい口の中がまっくらに見えた。女は目をそらしながら
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)