さだ)” の例文
大和の国中くになかに宮遷し宮さだめ遊した代々の 日のみ子さま、長く久しいみ代々々に仕へた中臣の家の神わざ、お姫様、お聞き及びかえ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
紀元千四百五十四年(西暦七九四)、第五十代桓武くわんむ天皇は、山城やましろ葛野かどの宇太野うだのに都をさだめられた。これが平安京、現在の京都である。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
光厳院こうごんいん法皇の御分骨をおさだめしてある霊地といい伝えておりますが、足利の世このかた、御垣みかきは仆れ、朽葉にうずもれ、あまりに荒れはてておりますので——今日はふと、朝から母といいあわせて
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大和の国中くになかに、宮うつし、宮さだめ遊した代々よよの日のみ子さま。長く久しい御代御代に仕えた、中臣の家の神業。郎女さま。お聞き及びかえ。遠い代の昔語り。耳明らめてお聴きなされ。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)