夷蛮いばん)” の例文
といわれ、はじめて気がついたように折竹をみると、色こそ、猓玀ローロー𤠫𤠫リューシのような夷蛮いばんと異らないが、どこかに影がうすれたような憔悴しょうすいの色がある。
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
年少の友だつた田能村竹田たのむらちくでんの、「収蔵せる法書、名画、金石、彝鼎いてい、及び夷蛮いばんより出づる所の異物奇品棟宇とううに充積す」
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
霹靂車へきれきしゃだ……。あれは西方の海洋から渡ってきた夷蛮いばんの霹靂車という火器だ」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
文化に遠い北辺の胡夷勢えびすぜいと侮っていたが、決して、彼は未開の夷蛮いばんではない。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)