“大利根”の読み方と例文
読み方割合
おおとね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「四五日前、大利根おおとねすじへ寒鮒かんぶなを釣りに行くといって、フラリと出かけたまま、今日にいたるまで消息がございません」
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
去年の秋手賀沼てがぬままでドライヴしたついでに大利根おおとねの新橋まで行ってみた。利根川の河幅はこの橋の上流の所で著しく膨大ぼうだいして幅二キロメートル半ほどの沼地になっている。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そしてこの地方の——大利根おおとねのながれと、赤城あかぎおろしと、南は荒い海洋に接している下総境しもうさざかいの——坂東平野をしずかにながめ、ここにまだ、文化のおくれている粗野な人情と
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)