“手賀沼”の読み方と例文
読み方割合
てがぬま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
去年の秋手賀沼てがぬままでドライヴしたついでに大利根おおとねの新橋まで行ってみた。利根川の河幅はこの橋の上流の所で著しく膨大ぼうだいして幅二キロメートル半ほどの沼地になっている。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
手賀沼てがぬまが、雜木林の間に見えて來た。印幡沼いんばぬまには雲を洩れた夕日が輝いてゐた。成田驛で汽車は三四十分停車するといふのでその間に俥で不動樣に參詣して來た。此處も私には初めてゞある。
水郷めぐり (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
「こっちは鮒か、まるで金魚みたようだな」紳士は構わず続けた、「この魚には見覚えがある、印旛沼いんばぬま手賀沼てがぬまだな、こいつも飼った鮒だ、近ごろは百姓もしゃれたまねをするようになったからな」
季節のない街 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)