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大兄
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おおえ
ふりがな文庫
“
大兄
(
おおえ
)” の例文
夜は
更
(
ふ
)
けた。彼女は椎の
梢
(
こずえ
)
の上に、
群
(
むらが
)
った
笹葉
(
ささば
)
の上に、そうして、
静
(
しずか
)
な暗闇に垂れ下った
藤蔓
(
ふじづる
)
の
隙々
(
すきずき
)
に、亡き
卑狗
(
ひこ
)
の
大兄
(
おおえ
)
の姿を見た。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
卑弥呼は薄桃色の
染衣
(
しめごろも
)
に身を包んで、やがて彼女の
良人
(
おっと
)
となるべき
卑狗
(
ひこ
)
の
大兄
(
おおえ
)
と向い合いながら、鹿の毛皮の上で
管玉
(
くだだま
)
と勾玉とを
撰
(
え
)
り
分
(
わ
)
けていた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
それに続いて、剣を抜いた
君長
(
ひとこのかみ
)
が、鏡を抱いた
王妃
(
おうひ
)
が、そうして、卑弥呼は、
管玉
(
くだだま
)
をかけ連ねた
瓊矛
(
ぬぼこ
)
を持った
卑狗
(
ひこ
)
の
大兄
(
おおえ
)
と並んで、白い
孔雀
(
くじゃく
)
のように進んで来た。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
“大兄”の意味
《名詞》
男性同士で年上や先輩などに対する敬語。
(出典:Wiktionary)
“大兄”の解説
大兄(おおえ、おいね)は、6世紀前期から7世紀中期までの倭国(日本)において、一部の王族が持った呼称・称号である。大兄の称号を持つ皇子は、有力な大王位継承資格者と考えられている。
(出典:Wikipedia)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
兄
常用漢字
小2
部首:⼉
5画
“大兄”で始まる語句
大兄哥
大兄様
大兄樣