“多曖”の読み方と例文
読み方割合
たわい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もつともそこはお客もお客でまがりなりにも洒落のめせば、それでもう多曖たわいなく笑つてゐる。云はば洒落のわかつたのが、うれしくつてたまらないと云ふ連中ばかりなんだ。
南瓜 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
成程そう云えば一つ卓子テエブルの紅茶を囲んで、多曖たわいもない雑談を交換しながら、巻煙草をふかせている間でさえ、彼が相当な才物さいぶつだと云う事はすぐに私にもわかりました。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
が、御辞退申しましてはかえって御意ぎょいさからう道理でございますから、御免を蒙って、一通り多曖たわいもない昔話を申し上げると致しましょう。どうか御退屈でもしばらくの間、御耳を御借し下さいまし。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)