ハヅ)” の例文
稲むらを標山シメヤマとする想像がハヅれて居なかつたとすれば、次に言ひ得るのは、更めて神上げの祭りをする為に請ひ降した神を、家に迎へる物忌みが、即、新嘗祭りの最肝要な部分であつた
稲むらの蔭にて (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
たとへば八重——梅幸役——の為処シドコロハヅさせ、「きつぱり」するところを避けさせたりするのは、どうしたものだ。新梅幸は未熟であつても、それほど愚昧な質でないことは、彼自身知つてゐる筈だ。
手習鑑評判記 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)