夏痩なつやせ)” の例文
夏痩なつやせ』といふ作が既にさうだ。作者は普通の習俗と妥協して、善を善とし、悪を悪とする平凡な道徳の境に留つてゐた。
尾崎紅葉とその作品 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
またはこの食物をもらって食べておくと夏痩なつやせせぬまじないなどといっていたのも、すべて皆いつからともない仕来しきたりだからで、たとい小さな女の子のすることでも公務であり
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
夏痩なつやせと答へてあとは涙かな 季吟
俳句の初歩 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
夏痩なつやせの身をつとめけり婦人会
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
夏痩なつやせや心の張りはありながら
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
母との似たりし顔の夏痩なつやせ
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
夏痩なつやせを流れたる冠紐かむりひも
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)