壮麗そうれい)” の例文
旧字:壯麗
参列の諸侯ことごとく一定した服装をしなければならぬという壮麗そうれいな儀式に、モーニングにすべきか
本所松坂町 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
何という不思議! 何という壮厳そうごん! 全くその時彼女の見た、四辺の光景の見事さは天国というも愚かであった。しかしまた壮麗そうれいのその光景が、何んと速かに消え去った事か。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
壮麗そうれいな夕焼の空をくまなく見渡すことのできるのは、何といっても屋根裏の天窓ひきまどです。
オリムピックのなかでも、ブリュウリボンと呼ばれる、壮麗そうれいなレガッタのなかで、ぼくには、負けてあおいだ、南カルホルニアの無為むいにして青い空ほど、象徴しょうちょう的に思われたものはありません。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
ホテルの階下の部屋部屋で、町への往復の涼しい船路で、広場そのものの壮麗そうれいなけしきのなかで、そして偶然が力をそえてくれれば、そのあいまになおしばしば、ほうぼうの大路小路で。
しかして文学哲学の感化が深大でなければ、人心の壮麗そうれい崇高すうこうは得て望まれない。
国民教育の複本位 (新字新仮名) / 大隈重信(著)