壓付おしつ)” の例文
新字:圧付
うかとつて勿論嬉しいといふやうなことも思ツて居らぬ。たゞ一種淋しいといふ感に強く壓付おしつけられて、むやみと氣が滅入めいるのであツた。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
こびるやうな、なぶるやうな、そしてなにかにあこがれてゐるやうな其の眼……私は少女せうぢよの其の眼容まなざし壓付おしつけられて、我にもなく下を向いて了つた。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
で其處らの物象が、荒涼といふよりは、索寞として、索寞といふよりは、凄然せいぜんとして、其處に一種人を壓付おしつけるやうな陰鬱な威力があツた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)