壁面かべ)” の例文
その窓と窓の間の壁面かべに、天井近くまで畳み上げられているおびただしい棚という棚には、一面に、子供の人形が重なり合っているようである。
白菊 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一体の、完全に人の形を保っている骸骨が、穴倉の壁面かべに倚りかかっていた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その赤い達磨だるまの真正面にき立っている東側の壁面かべは一面に、塗上げてから間もないらしい爽かな卵色で、中央に人間一人が楽にかがまれる位の大暖炉ストーブが取付けられて、黒塗の四角い蓋がしてある。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)