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塵埃
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ちり
ふりがな文庫
“
塵埃
(
ちり
)” の例文
「よツぽど早うおましたで、ちいと増してやつとくなはれ。」と、
碌
(
ろく
)
に汗もかゝねば疲れた風もなくて、車夫は
腿引
(
もゝひき
)
の
塵埃
(
ちり
)
を沸ひ/\言つたが
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
塵埃
(
ちり
)
が山のように積っていたが、
箒
(
ほうき
)
をかけ
雑巾
(
ぞうきん
)
をかけ、雨のしみの附いた破れた障子を
貼
(
は
)
り更えると、こうも変るものかと思われるほど明るくなって
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
青褪めて鬚を生やして、
塵埃
(
ちり
)
まみれの
草履
(
ぞうり
)
を穿いた吾が姿を見て私は笑うことも出来なかった。
あやかしの鼓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
オルガンが講堂の
一隅
(
かたすみ
)
に
塵埃
(
ちり
)
に白くなって置かれてあった。何か久しぶりで鳴らしてみようと思ったが、ただ思っただけで、手をくだす気になれなかった。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
朝倉星雲氏の手にて製作中と伝えられおりし同校長の
頌徳寿像
(
しょうとくじゅぞう
)
の、
塵埃
(
ちり
)
と青錆とに包まれたる青銅胸像が、白布に包まれたるまま同下宿、森栖氏専用の押入中より転がり出で
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
テニスをやるものもないとみえて、網もラッケットも縁側の隅にいたずらに
束
(
たば
)
ねられてある。事務室の
硯箱
(
すずりばこ
)
の
蓋
(
ふた
)
には
塵埃
(
ちり
)
が白く、椅子は
卓
(
テーブル
)
の上に載せて片づけられたままになっている。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
“塵埃”の意味
《名詞》
ちりやほこり。ごみ。
よごれ、わずらわしいこと。俗世間。俗事。
(出典:Wiktionary)
塵
漢検準1級
部首:⼟
14画
埃
漢検1級
部首:⼟
10画
“塵埃”で始まる語句
塵埃箱
塵埃塗
塵埃塚
塵埃屋
塵埃屑
塵埃溜
塵埃除
塵埃棄場
塵埃溜場
塵埃焼却場