城方しろがた)” の例文
それに対抗する城方しろがたの方は、最初は七八千も籠っていたけれども、日に/\降人や落人おちうどが頻出して、しまいには三四千にも充たない、微々たるものになった。
そして夜が明けると、それとなく攻撃の手をゆるめて城方しろがたの様子をうかゞってみたが、いつ迄立っても城からは何の沙汰さたもなく、寄せ手が静まれば籠城方も変に静まり返っている。
大将の寝所を襲ったのは城方しろがたの間者の類ではなく、盗賊か、或は殿様に個人的のうらみをいだく人間かも知れない、武士の所為ならば鼻を斬るような無意味ないたずらをする筈がないから