“圧潰”の読み方と例文
旧字:壓潰
読み方割合
おしつぶ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、渠は怎したものか、それを胸の中で圧潰おしつぶして了つて考へぬ様にした。横山助手は、まだ半分しか出来ぬと云ふ『野菫』と題した新体詩を出して見せた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
それらはきびしく僕に立ちむかって来た。僕はそのために圧潰おしつぶされそうになっているのだ。僕は僕にたずねる。救いはないのか、救いはないのか。だが、僕にはわからないのだ。
鎮魂歌 (新字新仮名) / 原民喜(著)
しかしよしや大智深智だいちしんちでないまでも、相応にするど智慧ちえ才覚が、おそろしい負けぬ気を後盾うしろだてにしてまめに働き、どこかにコッツリとした、人には決して圧潰おしつぶされぬもののあることを思わせる。
鵞鳥 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)