因幡町いなばちょう)” の例文
或る日のこと……思い出したように道具をかついで因幡町いなばちょうの恩師、浅川一柳斎の道場へ出かけた。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それからまアやっとのこっ因幡町いなばちょうの棟梁のとけえ転がり込んだが、一人前いちにんめえ出来た仕事も身体が利かねえから宰取をして、今日始めて手伝てつでえに出て、うして妹にうと云うなア不思議だ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その職人と馴染なじみになって職人に成りたいと云うから、それじゃア成んなさいと云うので、京橋の因幡町いなばちょうの左官の長八ちょうはちと云う家へ奉公に遣っただ、左官でも棟梁になりゃア立派なもんだと云うから
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
福岡因幡町いなばちょうの記念館という大きな西洋館の中で、高等学校の生徒さんの英語の演説会がありましたそうですが、若旦那様はその時に、卒業生の総代になって、一番初めの演説を受持って御座るとかで
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)