くちばし)” の例文
いまわしき蟲共は、表面平穏を装いながら、その実死体の内部に於て、幾億の極微なるくちばしを揃え、ムチムチと、五臓を蝕み尽しているのであった。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
親仁おやじつらは朱をそそいで、そのくちばしたこのごとく、魚のひれ萌黄もえぎに光った。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
剛造はくちばしれぬ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)