同行どうぎょう)” の例文
それはまた有難いお同行どうぎょうを一人恵まれたような思いでございます、旅を楽しむものでなければ旅の味わいは語り難いものでございますね。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それがどうして己の同行どうぎょうに、こんな、人の危害に遭うのを見て目を楽ませ、人の堕落するのを見て口なめずりをするような、こんな恥知らずをよこして
……わたしもさいわい、地蔵愛じぞうあい遍歴者へんれきしゃ、およばぬながらも同行どうぎょうになって、ともどもさがしてしんぜましょうから
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ今私が説教を終わりますと、講座のそばに五、六名の同行どうぎょうが出て参りまして、親鸞様にぜひお目にかかりたいから会われるようにとりなしてくれと頼みました。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
「もしもし、ご同行どうぎょう、どこまで旅をしなさる。」
それがいつのまに妥協が出来たのだろう、こうして主従のような、同行どうぎょうのような心安立てで歩いているまでには、相当のいきさつがなければならないことです。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
同行四 私の国ではほうぼうであなたの事を同行どうぎょうが集まってはおうわさ申しております。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
身のそばにいる人々は、みな如来にょらいの御弟子、本願の同行どうぎょう
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
正季、一れん同行どうぎょうともがら、ここにるは何人か
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)