可慎つつまし)” の例文
かまへ可慎つつましう目立たぬに引易ひきかへて、木口きぐち撰択せんたくの至れるは、館の改築ありし折その旧材を拝領して用ゐたるなりとぞ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
案内せる附添のばばは戸口の外に立ちて請じ入れんとすれば、客はその老に似気なく、今更内の様子を心惑こころまどひせらるるていにて、彼にさへ可慎つつましう小声に言付けつつ名刺を渡せり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
可慎つつましう引添ひて行くのみなりしが、漸く庭口に来にける時
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)