及川おいかわ)” の例文
その頃の三四郎の留守宅には、妻の比露子ひろこ従弟いとこに当る及川おいかわというM大学の学生が、月始めからやって来ていた。この男に関しては、私は余り詳しく知らない。
寒の夜晴れ (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
地質調査ちしつちょうさをするときはこんなどこから来たかわからないあいまいな岩石もの鉄槌かなづちを加えてはいけないと教えようかな。すぐの前を及川おいかわ手拭てぬぐいくびいて黄色のふくいそいでいるし、おうかな。
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
振り返るとクラスメイトの及川おいかわ古志郎だ。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
「先生この岩何す。」千葉ちばだな。お父さんによくている。〔何に似てます。何でできてますか。〕だまっている。〔わかりませんか。礫岩れきがんです。礫岩です。凝灰質礫岩ぎょうかいしつれきがん。〕及川おいかわだな。〔いいですか。
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
及川おいかわやなんか知ってるんだ。よすかな。いいや。やろう。
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)