南京繻子なんきんじゅす)” の例文
バティスティーヌ嬢はまた自分の室の中に、以前は金で塗られて花模様の南京繻子なんきんじゅすでおおわれている木製のきわめて大きな安楽椅子を一つ持っていた。
衣桁いこう、衣裳、かつら、丸型朱塗りの大鏡台、赤を白く抜いた大入り袋、南京繻子なんきんじゅすの大座布団、ひらいたままの草双紙、こういった物が取り乱されてあったが、女太夫の部屋だけに
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
……その中に陳東海がまじッておッたのですけんが、そン節お種を見染め、手紙に添えて指輪ゆびがねやらビードロの笄簪かみさしやら金入緞子きんいりどんすやら南京繻子なんきんじゅすやら、さまざまの物ば一生懸命せいだして送ってまいります。
南京繻子なんきんじゅす緞子どんす、模様絹、友禅絹、トゥール製の炎模様粗絹の長衣、洗たくにたえる金縁の印度ハンカチ、織り上げたばかりではさみのはいっていない裏表なしの花模様絹、ゼノアやアランソン製の刺繍ししゅう