勢力エネルギー)” の例文
漕いだ時の勢力が全部その不連続面で定常波を作ることに費されてしまうので、舟はちっとも進まないというようなことが起るのだ。
寅彦夏話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
かくのごとく定めた energy なるものがあらゆる変化に際して総和において変らぬというのがいわゆる勢力不滅則である。
物質とエネルギー (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
私はその巨大な勢力が飛びだしてきたときのことを考えると慄然といたします。多分その驚くべき巨大な力は簡単に人類に操縦されはしないでしょう。
放送された遺言 (新字新仮名) / 海野十三(著)
りですか。又家畜を去勢します。則ち生殖に対する焦燥や何かの為に費される勢力を保存するようにします。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
念写に到っては写真乾板の銀粒子に作用を及ぼし、其処に感光の勢力を残すのであるから、この後者の考え方によるより仕方がない。
千里眼その他 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
それは今にもほとばしり出ようとする勢力が内部に渦巻いている事を感じさせる。突然火花の放出が始まる。
備忘録 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
その実験が成功したときにでてくる勢力は、胸に考えてみただけで脳貧血になりそうな莫大なものです。
放送された遺言 (新字新仮名) / 海野十三(著)
原子爆弾の原理であるところの、物質と勢力との間の変換などについても、はっきりした概念を書いたものは、あまり無いようである。
八月三日の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
あまり面白過ぎたような考案ではあるが、如何ほどまで電気が万能な勢力であるかという一例として御紹介するのである。但し考案だけで器械が出来たのではない。
話の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
〇・〇三二だけ軽くなって、その重さに相当するものはどんな形に消滅してしまうのかということを考えてみますのには、これはじつに勢力に変換せられることがわかりました。
放送された遺言 (新字新仮名) / 海野十三(著)
相対性原理によって、従来不変とされていた質量が、速度によって変ることが知られ、勢力にも惰性を賦与せざるを得なくなった。
日本の勢力消費率を見ても、戦争前には、電力は石炭の六分の一に過ぎなかったが、一昨年は、逆に一・一倍にはね上がっている。
動力革命と日本の科学者 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
しかしこの方は勢力としては少いものであるから、人工的に与えることは、機構的の困難があるだけで十分可能なことである。
農業物理学夜話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
石炭は、今日の北海道では、最重要な産業の一つであり、日本の勢力資源に、大きい寄与をしているが、これもライマンに負うところが多い。
けっきょく太陽の勢力を使うより外に方法が無い。そして人工的の勢力は、灸所を押えて少しばかりその補いとして附加さるべきものである。
農業物理学夜話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
山にある雪は、とけて水になって流れ落ちる時に、あれだけの雪を山頂まで持ち上げるのと同量の勢力を出してくれる。
大雪山二題 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
この計算には不備な点が沢山あるが、熱式も必ずしも天文学的数字の勢力を要するとは限らないというのは本当らしい。
霧を消す話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
物質の素量説、即ち原子構造論は、現代ではもう常識となっており、プランクの勢力の素量説も、今では疑う人は無い。
融雪促進と同系統の問題であるところの水温地温の上昇についても、太陽勢力の利用をまず考えるべきであろう。
農業物理学夜話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
一番の難点は、地球表面という「人工のもの」とは比較を絶した広大な面積と、颱風などの持っている勢力の、これも想像を絶する莫大な量との問題である。
雨を降らす話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
しかしこの新しい考えから導かれた電気即物質論は、物質の観念を改造して、勢力と質量との和が不変であるという新しい物質不滅の法則を確立したのである。
「それはね、セロの糸は太くて長いから」弦の振動の勢力は振幅と糸の質量との函数で、結局セロの場合は大分強い力が要ることになるので、弓の支点の関係上
続先生を囲る話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
cが三百億という膨大な数字でその二乗がかかっているために、ウラニウムの分裂の際に、極く少量の物質が消えても、途方もない量の勢力が現出するのである。
八月三日の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
結晶の表面勢力の関係で、たとえ零下二十度三十度の低温でしかも飽和水蒸気圧の空気中に置いても、結晶の尖った部分が昇華蒸発をするという厄介な現象がある。
雪今昔物語 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
即ち毎日のように續く北國に特有な春さきのあの強い日射が、雪の面から殆んど大部分反射されるので、せっかくの太陽勢力が雪を消すには餘り效かないのである。
雪を消す話 (旧字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
火薬は化合しやすい数種の薬品の混合で、その勢力は分子の結合の際出て来るものである。
原子爆弾雑話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
火薬は化合し易い数種の薬品の混合で、その勢力は分子の結合の際出て来るものである。
弓と鉄砲 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
勢力の方ももちろん考える必要があるが、その方はいよいよやるとなれば、風力の利用というようなことによって解決の見込みは充分ある。それでまず面積の方を考えてみよう。
稲の一日 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
また、一つ覚えを唱えるが、今のところ考え得る解決法は、国内にある資源と、この国に降り注ぐ太陽光線の勢力とから、民族が生きて行けるだけのものを生産することである。
科学は役に立つか (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
そして資源が豊富だということは、捨てられていた自然の勢力及び物質を、労働力によって資源化したことなのである。そうすると、働くから資源が生まれ、資源があるから職場が出来る。
捨てる文化 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
この方法は大変な勢力が要るので一寸見込がない。また験してみた人もない。
霧を消す話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
雲や雨がなかったら、天気予報もいらないし、台風の勢力も生れてこない。その水分の変態の中で、いちばん重要なのは、雲の生成であるが、それには凝結核がたいせつな役割をしている。
黒い月の世界 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
この場合、稲の全生涯にわたって外界から与えられる勢力の総量のことは、まず問題にならないと考えられる。いつでも最適の条件に保たれているので、二倍くらいの勢力の吸収はわけないであろう。
稲の一日 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)